<3話-1>
「もう大丈夫かな〜」そう言いながら瑠夏は巻いてあったガムテープを剥がした。
脚が自由になって智紀はホッとした。もっとも下半身は丸出しのままなのだが。
「ベッドに座ってて」「まだ撮るんですか?」
「う〜ん、今日はこの辺で許してあげようかな」と、瑠夏はパソコンに今撮った画像データを落としている。
「うん、可愛く撮れてるよ。これから楽しみだ」
一人で盛り上がっている瑠夏を横目に、智紀は俯いて考えていた。
こんな写真を撮られて、これからずっと瑠夏の言いなりになるのか・・・
「ああ、シリアスになってるよ。ダメダメ」逆にハイになっている瑠夏は腕まくり。
「もっと明るくね」と、瑠夏は膝をついて智紀の肩に手をおく。
「先輩はひどい人です」
「うん。わかってる。でもそんなわたしの言いなりにならないとどうなるかわかるよね?」
「最低です」「智紀くん。言葉に気を付けて」瑠夏は微笑み、智紀の頬にキスをする。
「ホントはこれからしてあげようかと思ったんだけど、やめとくわ」「え・・・」
「もうちょっと先輩を敬いなさい」
「でも・・・」スッと瑠夏は智紀の唇を指で押さえる。
「キミはこれからは、わたしの言うことをきくの。いい?」智紀は納得出来ない表情で、瑠夏に抗議の目を
向けるがそれを手を払って遮る。
「それにもうこんな時間じゃない。桃とか親とか帰ってきちゃうけど・・・それでもいいの?」
「・・・」
「安心して。ちゃんと約束は守るから、ね」
「・・・はい」「じゃあこれ。着替え」
智紀はもう早く帰りたかったので上着を脱ぎ始めたが、そこでまたシャッターを切る瑠夏。
「撮ってるんですか」「うん、いいからそのままで。自然な感じのも欲しいから」
何を言っても無駄に思え、智紀はそのままにしておいた。
着替え終わり、時計をみると確かにだいぶ時間が経っていた。
「じゃぁまた学校で」
「はい」
「ふふふ、暗くならないの。なにも強請ったりしてるんじゃないし」同じようなものだ、と言いたかったが智紀はおさえた。
「バイバイ〜」智紀は頭を下げて、振り返らずに駅へと向かった。
翌日、散々な思いをした智紀は重い気分のまま学校へ行った。学年が違うので会うこともないのだが、
いずれ部活もあるので顔を合わせないわけにはいかないだろう。
また、クラスには妹の桃奈もいる。やはり瑠夏を思い出さずにはいられない。
放課後。運良く部活は無い日なのだが足早に教室を出ると見越していたのか、瑠夏が廊下で待っていた。
「おつかれ〜。早速だけど付き合ってよ。大丈夫だよね?」
「はい・・・」一気に気分が落ち込んだ智紀であったが、昨日と同じく瑠夏は上機嫌だった。
「立ち話もなんだし、とりあえず学食いこうか」瑠夏はそう言って先に歩き出した。智紀も聞こえよがしにため息をつくと
ついていった。

学食はさすがにほとんど人がいなかった。自動販売機でジュースを買うと、窓際の席に座る。瑠夏は嬉しそうに
話し出す。
「昨日の写真、なかなかよかったよ。整理しながら見たんだけどこれから楽しみ」
「これから?」「そう、智紀くんにはいろいろコスプレして欲しいから」
「コスプレって・・・コミゲ(コミックゲームマーケット)とか行くんですか」
「あ、智紀くんも知ってるんだ。それなら話早いわ。冬には行きたいね」
「はぁ・・・」
本気に考えているらしく、智紀は一層暗い気分になった。コスプレには特に興味もないのに、着て人前に
出るなんて想像出来ない。というか、昨日の様子では女装などを考えているかもしれない。もっともそんなことを
言ったら決定しかねないので智紀は黙っていたが。
こうして30分ほど瑠夏の話に付き合っていたが、時計をみると「そろそろか」と、立ち上がった。
「部室行こう。面白いものが見られるよ」「なんですか。また僕を・・・」
「違う違う。智紀くんはまた別の日に。今日は違うのー」別の日に何をするのか気になる。
ともかく、二人は部室まで移動した。
「静かにね」4階にある第二化学室の鍵は開いていた。おそらく副部長である瑠夏が事前に開けていたのだろうが。
「準備室、中覗いて見て。そっとね」
声をひそめて瑠夏が耳元で囁く。こそばゆく、ドキドキする感覚。促されて智紀は準備室のドアノブをゆっくり廻し、
そっとドアの隙間から覗いた。
準備室には誰か人がいた。制服から女子だろうと思う。
声も聞こえていた。いや、声というか漏れる息づかい。甘くひそめる女の子の声。
「どう?見える?」
「いや、まだ」「もうちょっと開けても大丈夫だよ」そう言って、更にドアの隙間を開く。そこにいる女子の姿が見えた。
「あっ」
瑠夏の妹の桃奈だった。しかし智紀はそれに驚いたのではない。

桃奈はスカートをまくり上げて、股間の手を微妙に動かしていた。むっちりとしたふとももが智紀の
視界いっぱいに広がる。
「副部長、これ・・・」
「そう、オナニーしてるの。イヤらしいでしょ、ウチの妹って」
瑠夏は微笑む。智紀はこれもきっと瑠夏が仕組んだのだと思った。他人だけでなく身内にも・・・
智紀は瑠夏をあらためて恐ろしいと思った。
「あら、智紀くんは覗くのは嫌い?」「副部長がさせてるんですね」
「そう思う?」「当然でしょう。なんでこんなことを・・・」
「ふー、やれやれ」
そう肩をすくめる仕草をすると、瑠夏はバッと勢い良くドアを開けた。
ビクッと桃奈は顔を上げる。
「お姉ちゃ・・・」
言いかけて、智紀に向かって硬直する桃奈。飛び上がるように立つと慌ててスカートを払って身繕いをした。
「あー、無駄無駄。もうバッチリ見られちゃったから、桃のエッチなところ」
「えっ・・・」
「智紀くん、正解。今日はちょっとエッチな桃を撮ってくるように頼んだの」
よくみると実験用机の上に三脚に据えられたビデオカメラがあった。鼻歌を歌いながら瑠夏はスイッチオフ。
「いいものが撮れたみたい。楽しみ〜♪」
「いつまで・・・」桃奈が俯いている。
「いつまですれば気が済むの!」桃奈は顔を真っ赤にして震えていた。智紀は何も言えずに立っていた。
しかし妹のそんな様子にはまったく動じず、瑠夏はビデオを片づけながら平然と言う。
「あんまり騒ぐと人来ちゃうわよ。桃、あんた今すごいことになってんじゃない?」
ニヤリと笑ったその表情に智紀は身震いしてしまった。
「最低・・・」
「あいかわらずボキャブラリーが少ないのね。ま、いいわ。反抗的だからそのまま家に帰りなさい」
「!」桃奈はビックリしたように顔を上げた。その目には涙を浮かべていた。
「おねがい、それは・・・・」
「ダメよ。ちょっと気分悪くなっちゃった。そんな顔して。まるで私が悪者みたいじゃない」
悪者に相違ないのだが、やはり智紀は何も言えなかった。
「じゃぁね〜」
「おねぇちゃ・・・」呼び止めようとした桃奈は3歩も歩かないうちに崩れた。
「高斎!」「ん?ああ、桃の方ね」智紀が咄嗟に駆け寄るが、桃奈は拒絶するように腕を払う。
「来ないで!」「でも・・・」
瑠夏の笑い声。
「そうだ。智紀くんに取ってもらいなさいよ。それがいいわ。だって桃は」
「お姉ちゃん!」
「あ〜コワイ。睨まないでよ。じゃあそういうことで。智紀くん、よろしくね」
「ちょっと、副部長!何を・・・」
「大丈夫!大丈夫だから・・・はっ!」立ち上がろうとするがまたヘタリ込んでしまう桃奈。
「取らなきゃ無理だって。それに早くしないともっと奥に入っちゃうかもよ」
「はぁ、はぁ、はぁ」桃奈は段々息を荒くしている。智紀は心配になった。
「具合よくないみたいだけど」「ハハハッ、具合は良いの。良すぎるくらいにね」
「一体なんなんですか?」
「うん。ちょっと小型のバイブをね、桃のオ○ンコの中に入れてるのよ」
「!」
「電池内蔵、マイクロモーター内蔵の最新型。大きさは小さいんだけど挿入感を楽しむよりも振動で
気持ち良くするタイプなのね。無線リモコンで強弱を調整出来るし、嵩張らないからいいわよ。本当は
中に入れちゃいけないんだけど、桃は」
「だってお姉ちゃんが入れろって!」
「はいはい、そうでした」おどけてみせる瑠夏に対して桃奈は苦しそうに熱い息を吐いている。
「アンテナの線がちょっと出てるからさ、それを掴んで引き出せば大丈夫。頼んだわ、智紀くん」
「切って・・・それよりスイッチ早く切ってよ!」
瑠夏は首を振って笑う。
「バカじゃないの。切ったら面白くないじゃない。取ってもらうか、そのままにしておくか。自分じゃ取れない
のは分かるわよね?奥まで入ったらもう産婦人科で取ってもらわないとダメだろうし。それは見物だけどねぇ。
オ○ンコにバイブ突っ込んでる姿をお医者さんや看護婦さん達に見られて、どんな淫乱な女の子かって。脚を開かされ
てビチョビチョに濡れたオ○ンコ全開にして、いい晒し物ね」
「副部長!僕からもお願いします」たまらず智紀も瑠夏に言った。
「あ〜、智紀くん。キミはわたしに従わなければなりません。わかる?」
瑠夏は智紀の耳元で囁く「明日の朝、智紀くんの写真教室に貼っちゃおうかな〜なんてね」。智紀は何も言えなくなった。
「それじゃ、バイバイ〜智紀くん、鍵は桃が持ってるから戸締まりよろしく」
瑠夏がドアを閉めて出ていった。
床には座り込んだまま息を荒くしている桃奈。智紀は途方に暮れた・・・
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