DVDを再生して、しばらく俺達は映画に見入っていた。このまま観ていてもよかったが、俺としてはこのチャンスは
逃したくないと思った。いや、ボケッと観てる場合じゃないだろ、って俺の中で盛り上がっている。せっかく恋人と
呼べる関係になったのだし、そろそろキスからステップアップしてもいいんじゃないかって。
 俺にしては結構アグレッシブになっていたが、これもテストからの解放感がハイにさせているせいだろう。

 問題は涼葉の気持ちだが、その辺は探らないとわからない。
 映画はどうって事ないハリウッドアクションもので、俺としたら別に観られなくても構わないんだが、涼葉はじっと
観ていたのでなかなか話しにくい。一つ山場を越した辺りで、俺は話しかけてみた。

「熱心だな。面白いか」
「うん・・・特に面白いって事はないね。大体思っていた通り、映像面では評価出来るが」そう言って涼葉は笑った。
「高さんも同じようなものかな。別の作品に変えてみようか」「いいよこのままで」
 涼葉も実は飽きてたのか、と俺も笑う。そして俺は一つハードルをクリアした気分になって、涼葉の肩に手を回して
少し引き寄せた。
「ん?」
「いや、なんつーか」
 涼葉はニッと笑顔をみせると「もうちょっとくっついてもいいと思う・・・私も」と、俺の方にもたれかかってきた。
 涼葉の体温を感じる。積極的に、と思ってもいざ近づくとやっぱりドキドキしてしまう。そんな動揺を隠すつもりもあっ
て、俺は涼葉の唇にキスをした。


「高さん・・・」俺は再び涼葉の唇を塞ぐ。俺の舌が伸びると涼葉もまたそれに応えて、舌が触れ合う。
 久しぶりのふれあいと、ヌメッと生温かい粘液質の感覚が俺を興奮させる。涼葉の肩に置いた手は自然と頭へ、その短め
の髪を撫でる。熱い息が漏れ、唇を離した。
 涼葉は口元を軽く手で拭うと、再び俺の方にもたれかかってきた。微笑んで柔らかな表情だ。

「ありがとな。勉強教えてくれて」と俺が言うと、涼葉はちょっと眉を動かして不満そうな顔になる。
「高さん、せっかくのムードが台無しだ。今は勉強の事は忘れる時だろう」
「あ、いや、まだお礼言ってなかったの思い出して・・・」
 俺が慌てると「こっちらこそ高さんと一緒に勉強出来て楽しかった。私でよければいつでも役立てればいいよ」と笑って
涼葉は俺の体の方へ、更にもたれかかった。
「涼、ちょっと、あっ!」

 俺はソファに押し倒された。仰向けになった上には涼葉が乗っている。柔らかな胸の感触が俺を刺激した。
「あっ、すまない高さん」
 起き上がろうとする涼葉の背中に手を回して引き寄せ抱く。
「涼・・・」自然なタイミングでキス。
「なんだかこんな格好していると、私が高さんを襲っているみたいだな」
「ははっ、そうみえるな多分」「否定しないのか」
「最初は襲われたようなもんだし」「うっ・・・・」「冗談だ」
 からかっている間も、その柔らかい胸を感じ続け、俺の血流は大きくなっていた。俺は決心して言った。

「涼」
「ん?」
「胸、触ってもいいか?」
 キュッと涼の体が固くなる。

「え・・・・うん」
「いやなら・・・」「平気だ。触っても」
 涼葉は意外にOKを出してくれた。部屋に入れてくれなかった割にあっさりしたもんだ、と俺はちょっと拍子抜けした。
 ともかくそれなら問題ない。

 俺達は体を起こした。そしてソファに座って向き合う。ジッと俺を見つめる涼葉。俺は手を伸ばし、そして・・・・
なんか・・・・
「なんかやりにくいな」
ふーっと、溜息をつく。
「やっぱり正面からっていうのも」「いけないか?」
「臆病者とでもなんとでも言え」
「そんなこと言ってないが。でも触りたいんだろう?」「勿論」強く主張。
「なら後ろからでも」「ああ、なるほどな」

 俺はアドバイスに素直に従って、涼の後ろに回る。そして肩に手を乗せた。これならシャイな俺でも安心だ。
「じゃあ、いくぞ」「いつでも」

 俺は手を滑らせて二の腕、そして涼の胸の膨らみに触れた。表面を撫でると、意外に・・・
「涼、胸デカイんだな」「デカイって言うな」
 ちょっと怒った?
「いや、すまん。でも大きくていいじゃないか」
「んんー、別に得な事もないし」「そういう話聞くな。肩が凝るとか」
「まぁ、凝るってほど大きくもないんだが・・・それにしても高さん、よくそんな事を」
「テレビで言ってたんだよ、バラエティとかで」ちょっと焦る。焦るような事もないのだけど。

「揉んでもいい?」「ああ・・・・ちょっと待って」「?」
 涼は立ち上がると部屋を出ていった。駆け足で階段を上がる音。
 俺はわけもわからず、胸の感触が残った手のひらを胸の形に固めたまま待った。どうにも間抜けな時間だ、と思い
つつ俺はニヤニヤ笑う。不気味だ、我ながら。

 再び戻ってきた涼はカーディガンを脱いだTシャツ姿になっていた。
「ブラ外してきた」
「そんなのここで脱げばいいのに」
「そういうの、恥ずかしいじゃないか」

 顔をそむけて話す涼がなんとも俺の興奮度をアップさせる。ってか、エロス。

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